Zorg Wide Door

2012年1月11日水曜日

2011年の10枚 その2 DAISHI DANCE と Jimmy Somerville

それでは、ここからは、2011年の10枚です。

Party Line / DAISHI DANCE & MITOMI TOKOTO project. Limited Express

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  1. NEW STATION -- intro    D.D.
  2. BACK TO FIND YOU(BIG ARENA MIX) feat.Tamara Keenan    D.D.
  3. WIND LINER    D.D.
  4. DON’T LEAVE WITHOUT ME feat. Sarah Howells    D.D.
  5. PIANO@ARENA    D.D.
  6. COME AND RESCUE ME feat. Jonathan Mendelsohn        LEVINE IAN GEOFFREY
  7. SAX@ARENA(MITOMI TOKOTO ~ Limited remix.)/DAISHI DANCE×SHINJI TAKEDA    D.D.
  8. THAT IBIZA TRACK(DAISHI DANCE ~ Limited remix.)/MITOMI TOKOTO    MITOMI TOKOTO
  9. GALAXY    D.D.
  10. I BELIEVE2011 feat.KAT    D.D.
  11. THIS MOMENT(Limited Express remix.)/Nic Chagall feat. Jonathan Mendelsohn (Bonus Track)    TERHOEVEN CLAUS
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2011年は、コレ。オリジナル集では無い、かといってリミックス集でも無い。コラボと言うことになっていますが、聞く側からするとDAISHI節全開の、アゲアゲなアルバムです。11曲のうち、D.D.自身の曲は8曲。
このアルバムを聞いて、DJ用楽曲のつくりって言うのがわかった気がします。太いビートで強引に進行していく楽曲ばかりですが、この人の作るメロディーラインは、日本人の「触れてほしい奥底」をさらっと撫でて行きます。なので、どうしても惹きつけられる。綿密に計算されたアレンジや曲構成が、それを引き立たせています。
アルバムの中では、WILD LINER(3)と PIANO@ARENA(5)は、いかにもクラブで使われそうな曲で、「いくぞいくぞいくぞ~」って感じの、ミエミエのオーディエンス上昇用楽曲です。
SAX@ARENA(MITOMI TOKOTO ~ Limited remix.)(7)は、DONNA SUMMER の I FEEL LOVE のリミックスです(ジョルジオ・モロダーは偉大だなぁ)。
THAT IBIZA TRACK(8)は、タイトルの通り、いかにもIBIZAのHOUSEミュージックみたいな感じです。これは、アルバムのコラボ相手である MITOMI TOKOTO の曲。
ピアノ系を使うことが多いD.D.ですが、その曲作りは、DJ KAWASAKI とたいへんよく似ていると思う時があります。GALAXY(9)なんかは典型ですね。これも、オーディエンス上昇用かな。
I BELIEVE2011(10)は、D.D.自身の曲のセルフリミックスです。ふたつのパワフルな曲の繋ぎに丁度良い感じの、ちょっと落ち着き目の曲。
そして、このアルバムで一番なの が、DON'T LEAVE WITHOUT ME(4)です。もーホントに最高。'11夏の Ageha Longset でもラス前に流された曲でした。初期盤では、ボーナスCDが付いてきたんですが、それにはこの曲の「DRAMATIC ANTHEM」版が入ってます。^^
この曲は、たぶん、去年一番聞いた回数が多いと思います。



FOR A FRIEND / Jimmy Somerville


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1-01 Smalltown boy2-01 Victims
1-02 Why_2-02 For a friend
1-03 Ain't necessarily so2-03 Never can say goodbye
1-04 I feel love2-04 Comment te dire adieu
1-05 Screaming2-05 You make me feel
1-06 Run from love2-06 Read my lips
1-07 Hard rain2-07 Heartbeat
1-08 Don't leave me this way2-08 By your side
1-09 La dolarosa2-09 Safe
1-10 Disenchanted2-10 To love somebody
1-11 So cold the night2-11 Lay down
1-12 You are my world2-12 Dark sky
1-13 Forbidden love2-13 Something to live for
1-14 Breadline Britain2-14 Can't take my eyes off of you
1-15 Tomorrow2-15 Come on
1-16 There's more to love2-16 Could it be love

2-17 Sweet unknown

2-18 People are strange

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Jimmy Somerville は、元 Bronski Beat のリードボーカルで、元 The Communards のヴォーカル担当、現在はソロで活動しているイギリスの「奇跡のファルセットボイス」と言われるアーティストです。知っている人は知っている、オープンリー・ゲイであり、彼の作品には弾圧されるゲイ社会の有様をとつとつと伝えたものが多いんですね。ネガティブな曲が多いのですが、メロディラインが綺麗でダンサブルな曲(それも、130BPMを超える曲)が多く、踊り場でも随分かかったように記憶します。
デビュー当時の Bronski Beat は僕にとって衝撃的でした。それまでの「ゲイ」のイメージって「マッチョ」だったから、ひょろひょろした感じの彼がゲイであることその ものにショックを受けたんです。いや、性的な嗜好は体型によらないだろうことは理屈では分かっていたんですけどね。

このアルバムは、彼のベスト盤と言えるもので、(ほぼ)時系列的に並べられた34曲が2枚組のCDセットとしてリリース(2009年)されています。
正式なタイトルは、「FOR A FRIEND THE BEST OF BRONSKI BEAT THE COMMUNARDS & JIMMY SOMERVILLE」です。
アルバムの構成は、Bronski Beat (1-1~1-7)、The Communards(1-8~2-3)、ソロ(2-4~2-18)となっています。

極端な話、Can't take my eyes off you(2-14)が聞ければそれでよかったんですけど、rip→MP3の後、シャッフルで聞いていたら The Doors の名曲 People are strange(2-18)がカバーされていると気付き、頭からじっくり聞き直してみました。
Bronski Beat 時代のものは、主にファーストアルバムからですね。
Smalltown boy(1-1)、Why(1-2)、Ain't necessary so(1-3)とシングルヒット曲が続きます。そして、Bronski Beat というより、Jimmy Somerville の名を世に知らしめた(と僕は思っている)有名な I feel love(1-4)、へとなだれ込みます。Screaming(1-5)でクールダウン。Run from love(1-6)、Hard rain(1-7)、でフラットに。歌詞が感覚的に理解できれば、もしかしたら深~~い選曲なのかもしれませんね。
The Communards 時代のものは、いきなりメガヒット Don't leave me this way(1-8)からスタートです。良い曲ですね。バラードのようなスタートで、中味は思いっきりダンサブルで。クールダウンの La dolarosa(1-9)、と Disenchanted(1-10)を越えて、So cold the night(1-11)(この曲は割とお気に入り)、You are my world(1-12)、Forbidden love(1-13)が続きます。Breadline Britain(1-14)は、彼の声が持つ独特の雰囲気を生かして退廃的な感覚が取れる曲です。Tomorrow(1-15)、There's more to love(1-16)で一気に明るくなり、1枚目が終わります。
2枚目は、Victims(2-1)、For a friend(2-2)と、おとなしめの曲でスタートして、Never can say goodbye(2-3)で一気に駆け上がります。Jackson 5/Gloria Gaynorの同名曲のカバーですが、名曲ですねぇ。^^ 個人的には、このThe Communards 版が一番好きです。^^ The Communards 時代のものはここまで。
ソロ時代のスタートは、前曲で駆け上がった後のお約束のクールダウンで、Comment te dire adieu(2-4)が入ります。この曲は Françoise Hardy の超有名曲(邦題「さよならを教えて」)のカバーです。この曲、なんかの映画で聞いたような気がするんだけど、なんだったんだろう。^^; 次は、またアゲアゲな You make me feel(2-5)が飛び出します。これも、Sylvester の同名曲のカバーです。どちらかというと、オリジナルの方が好きかな。^^; その後は、Read my lips(2-6)、Heartbeat(2-7)と、段階的にクールダウン。Safe(2-9)では、House的なビートが初めて登場します。時代の変化かなぁと思っていたら、To love somebody(2-10)がレゲエ調で入ってきました。この曲は映画「小さな恋のメロディ」の挿入曲で、BeeGees初期の名曲です。ちょっとびっくりしましたね。^^; Lay down(2-11)、Dark sky(2-12)、とふつーな曲が続き、Something to live for(2-13)が入ります。そんなにダンサブルでは無いんですけど、気に入った一曲です。そして、流れは一気にトップスピードへ、Frankie Valli/Boy's town gang の名曲のカバー、Can't take my eyes off you(2-14)。元の曲が良いし、アレンジもいいし、なかなか良い曲です。まぁ、この曲のカバーは世の中に大量にあるんですけどね。Frankie Valli がポピュラーソングとしてスタートさせて、Boy's town gang がディスコに持ち込んで、現実的に2つのカバーの流れがあるように感じます。長かったショウはここで終わりって感じで、Come on(2-15)、Could it be love(2-16)、Sweet unknown(2-17)と続きます。アルバムとしては、これで終わりのような気がするんですけど、ホントの最後に People are strange(2-18)が入って、ちょっとおどけた憂鬱さを残して終わります。The Doors の名曲です。

要するに、ゲイ・ディスコのアンセム・カバー集ともいえるんじゃないでしょうか。(ゲイ・ディスコ未体験ですけど)

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